蛍光灯なくなるって本当?! [ 蛍光灯器具生産終了について ]
蛍光灯の国内生産 終了について
このページでは、「蛍光灯がなくなる理由」「電球のLED化へのシフト」「2020年問題の概要」とについて説明しています。
蛍光灯がなくなるのは事実で、国内メーカーの蛍光灯の生産はすでに終了しています。
現在、蛍光灯の流通在庫がありますし、海外生産品も流通していますのですぐに買えなくなるわけではありませんが、政府・産業界一体となって「照明器具のLED化100%」への動き出しています。
この記事では、「蛍光灯 生産終了」理由や「いつまで買えるの?」など、そんなよくあるお悩みを照明コンサルタントの資格を持つライターが詳しく説明しています。
蛍光灯が生産終了になる件ついて興味がある方はぜひご覧ください。
蛍光灯の生産が終了する理由
トップランナー制度について
LED化への準備
LED化2020年問題 とは
2015年末、経済産業省のトップランナー制度(電気製品、自動車関連の省エネルギー化を図るための制度)に白熱灯が採用されました。
その結果を受けて、各大手照明器具メーカーは、100%LED化への移行を目指し、2020年までに蛍光灯の製造中止・生産中止することを発表しました。このことは、「LED化2020年問題」と言われています。
トップランナー制度 とは?
「省エネ適合基準義務化」のための制度
東日本大震災以降、原発の停止の影響や国際的な温室効果ガスの排出規制、さらなるエネルギー消費量の抑制を実現するためにつくられた「省エネ適合基準義務化」のための制度です。
製造業などへ対象となる機器のエネルギー消費効率の努力義務を規定することで、二酸化炭素の排出量を抑えて、省エネルギー化を図ることを目的としています。
省エネ適合基準は、対象指定された機器の中で、「最も優れた消費効率の性能」が基準となります。基準を達しないメーカーは、製品の販売を禁止されることはありませんが、社名の公開や罰金といった措置がとられることもあります。
各カテゴリーでトップの数字と並んで基準クリア、二位以下の値なら基準値以下とされる制度です。常にトップを基準とする…だから「トップランナー」制度なのです。
トップランナー制度によって、メーカー間の省エネ効率がより良い製品の開発への競争を促し、基準値は新製品が開発されるたびに更新されるので、継続的な省エネルギー化が進められるという仕組みです。
トップランナー制度 を簡単に言うと
トップランナー制度は、毎年、より厳しい省エネ基準でふるいにかける制度
2位以下は基準以下とされ、前年の1位が翌年の基準になるので「基準をクリアできる製品」はどんどん絞られていきます。結果的にハードルを超えられない製品は売れなくなるので数が減っていく…という仕組みです。
さらに、毎年、毎年、既存の製品を改良して、毎年課されるハードルを超え続けることは困難なので、メーカーは自主的に製造を終了するようになる…という感じです。
白熱灯が選ばれたことにより、継続して生産することへのハードルがあがったと言うことです。
蛍光灯なくなる プロセス LED化へのシフト
2020年までにフロー(出荷)で100%、2030年までにストック(設置)で100%
政府は、2020年までにフロー(出荷)で100%、2030年までにストック(設置)で100%というコンセプトで次世代照明 ( LED )への入れ替えを推進しています。
そのため、政府の動きを受けて、国内大手メーカーによる蛍光灯器具(電球形蛍光ランプ含)の製造中止・生産中止が実施されています。
流通100%LED化の移行のための期間は、2015〜2020年までの5年間で、以降は流通している在庫がなくなり次第蛍光灯器具は手に入らなくなると思われます。
よく誤解されるポイントですが、蛍光灯の生産は禁止されたわけではないのです。(ただし、*水銀灯は生産禁止(*一部の特殊な機器用などは除く))。メーカーの自主規制により、手に入らなくなるという感じです。
大手メーカーの蛍光灯・照明器具生産終了状況
- パナソニック株式会社 2019年3月末に終了
- NECライティング株式会社 2018年3月に終了
- 東芝ライテック株式会社 2017年3月に終了
- 三菱電機照明株式会社 2019年3月に終了
蛍光灯の販売が終息する前にやるべきこと [ 一般家庭の場合 ]
LED化シフトへの備え
- LED電球についての知識を深める
- LED化の工事が必要な箇所を確認する
LED電球についての知識を深める
白熱灯との違いを知る
照明器具の交換が必要になるタイミングは、必ずやって来ます。来たるべきその日のために備えて、まずはLED電球・設備のことをよく知りましょう。
LED電球は、まだまだ発展途中の新しい分野なので「LED電球」の中でも、性能にばらつきがあります。できれば、黎明期の特徴から最新式の特徴まで情報を得て失敗しない商品知識を身につけましょう。
LED電球は、欠点が補われ、新しい機能が追加され価格も低下していく傾向にあります。 LED電球をこうする際は、必ず 最新のトレンド を 確認することを お勧めします。「数年前の常識は、改善されもはや過去のもの」となっていることも珍しくありません。
逆に古くて価格が安いものは、デメリット改良前の部分を多く含むことがあるので注意しましょう。
LED化の工事が必要な箇所を確認する
工事が必要になる箇所を把握しておく
ほとんどの場合、LED電球と入れ替えるのに工事が必要になるケースはありません。
ただし、「調光機能付き電源では、LED電球は使えない。」「湿気や熱がこもる密閉箇所(お風呂の照明)」「特殊な照明」など、工事が必要な場合や工事を避けるために、特殊なケースでも使用できるLED電球を購入する必要があります。注意しておきましょう。
工事が必要になるか特殊なLED電球が必要になる場合
- 高温・湿度の高い場所など
- 排熱が難しい場所
- 密閉空間(密閉式のセード内など)
- 特殊な形状
- 電源が調光機能付き
蛍光灯の販売が終息する前にやるべきこと [ 事業者の場合 ]
LED補助金を利用しましょう
LED化へのシフトは、電気代のコストカットができ、また政府からのLED化補助金の申請ができるので基本的にメリットが多いです。 綿密な計画の上、iOT家電との連動を実現すると、利便性が向上し、よりよい恩恵が得られるかもしれません。
LED化の目的は、ioTで制御された豊かで持続性のある生活づくりです。この機会に照明のLED化と事業とのシナジー効果も模索して見ると良いかと思います。 (アパレル業ならば、フィッティングルームを人感センサーにする、陳列棚をLEDにして照明やけを防ぐ…など)
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蛍光灯なくなるって本当?! [ 蛍光灯器具生産終了について ]
いかがでしたでしょうか? 大手ショッピングサイト で 「 蛍光灯 」 で 検索しても LED電球がヒットするように着実にLED化へのシフトは進行しています。
SDGsへの取り組み、持続可能な社会の実現のための政策の一部として蛍光灯はなくなります。
蛍光灯がなくなるのは、ネガティブなことではなく、環境にも人間にもより豊かな生活を実現する一歩ですのでポジティブに捉えていただけたらと思います。
このページが、少しでもみなさまの素敵なインテリアライフのヒントになれば幸いです。ご一読いただきありがとうございました。