照明器具 の 演色性 Ra とは - 照明器具による色の見え方を表す値 -
演色性とは照明器具による『色の見え方』を表す値です
このページでは、照明 器具 や電球を選ぶ際にポイントとなる「 演色性 」について説明しています。
演色性とは、自然光で物体を照らしたときの色の見え方と人工光源で物体を照らしたときの色の見え方の差を示す値です。
ショッピングの後、「 この服、洋服屋さんで試着した時と色が違う気がする… 」、「部屋では良かったコーディネートなのに、外に出ると色がチグハグだった…」といった経験はないでしょうか?
これは、照明器具 電球の演色性によって起きる問題です。
このような事態を避けるために、このページでは、照明コンサルタントの資格を持つ私が 照明器具の「 演色性 」について詳しく説明しています。
それではさっそくみていきましょう。
照明器具 の 演色性 Raについて
演色性は照明で物体を照らしたときの色の見え方の差を示す値
演色性 Ra が高いほど自然光で見える色に近くなります
照明で物体を照らしたときの色の見え方の差を示す値

演色性 Raとは
照明によって「モノの色の見え方」の違ったら困るので、あらかじめ、「自然光で見る色」と、どのくらい違う可能性があるのかを知りたい…その答えが、「演色性 平均演色評価数(Ra)」です。
演色性は、人工光源で物体を照らしたときの色の再現度(自然光で見た時の色の見え方)のを示す値の一つです。
平均演色評価数(Ra)であらわし、Raの数値は大きいほど、色の見え方が自然光に近いことを表しています。「 Ra100 」で自然光と同じ色の見え方を再現しているという意味になります。
例えば、「Ra90の電球」の場合、自然光で見える色に、かなり近い状態で見ることができるということになります。
高い演色性が必要な場面

演色性ってどんな時に重要になってくるの?
「 作業の場 」で使用する電球を選ぶ際に特に注意しましょう!
店舗や病院施設、美容室など色の見え方が重要な場所では、「 Ra90 以上 」が必要とされています。
そのような照明計画が必要な場所以外でも 演色性 は、電球を選ぶ際に気をつけた方が良い指標です。
とくに「洋服のコーディネート」「化粧」「デザイン制作」などの作業をする場所では、「意図しない色」になってしまうことがあります。そういった作業が発生する場所では、できるだけ高い演色性の電球を選ぶようにしましょう。
一般家庭でも演色性の高い照明が一つあると便利
コーディネートがうまくまとまっていないのは照明の演色性のせいかも??
ご自宅でも演色性に配慮した光源の空間があると安心です。
おしゃれでリラックス空間に最適な「 電球色 」は、白熱球の中でも演色性が高く演色性指数(Ra)90~95となっています。
しかし、人間の目には青色光に対して感度が高く、赤色光に対して感度が低いという特性があるため、白い紙が実際よりもオレンジ色っぽく見えてしまうことがあります。その点が気になる場合には、次に演色性の値が高い「昼光色」(演色性指数(Ra)80~85程度)がオススメです。
海外の高級住宅のインテリア設計では、クローゼットルームは自然光が入る窓のそばに身長以上の姿見鏡を設置するようになっていますし、 ちょっと薄暗い高級感のあるブティックや百貨店のインショップでも、フィッティングルームに行くと姿見の鏡の前は、演色性の高いはっきりとした明るさになってる場合があります。
人間の色の見え方には、個人差があり、完璧に同じ色の見え方をするということは もともとないので、あまり神経質に気にする必要はありません。ただ、男性は色覚が弱い人が多い傾向があるので、すこし気を配ってみても良いかと思います。
照明器具 の 演色性 Ra とは - 照明器具による色の見え方を表す値 -
いかがでしたでしょうか?演色性は、自然光で見る色の再現度を示していて、電球の性能を知る指標のひとつです。「ワット数」や「あかりの色」と同様に、電球を購入する際の参考にしていただければと思います。
とくに「 制作や作業の場 」など、色の見え方が重要なシーンでは、慎重に検討する必要があるかと思います。
それ以外の日常の暮らしのシーンでも、自然光では、かなり色が鮮やかに見えるので、演色性の低い照明器具の部屋で、コーディネートする場合は気をつけましょう。
このページが、少しでもみなさまの楽しいインテリアライフのヒントになれば幸いです。ご一読いただきありがとうございました。