W (ワット)とは 消費電力の単位です[ 電球選びの基礎知識 ]

W (ワット)とは 消費電力の単位です[ 電球選びの基礎知識 ]
目次 / このページで解説していること
このページでは、電球選びの基礎知識として 消費電力の単位 W (ワット)と電球の選び方について説明しています。
W (ワット)とは明るさの単位!?

W (ワット)とは明るさの単位ではなく...「消費電力の単位」です
弊社の照明器具でも「白熱球60Wx1付」と表現したり、部屋と明るさの目安の相関関係表や[一般的適用畳数の目安]でもW (ワット)の単位で記載されていることが多いので「明るさの単位」と思われがちですが、正確には「消費電力」を表すの単位です。明るさと消費電力の関係は、 小学生の頃にやった「豆電球に電池を繋ぐ実験」の”複数の電池を直列につないで、電力の出力を上げると明るくなり、電池の数を減らすと暗くなる。” をイメージしてもらえればよろしいかと思います。
消費電力と明るさは、正比例します。本来ならば、光の量(光束)を表す「lm (ルーメン)」という単位があるのですが、専門家意外に馴染みが薄かったので、W(ワット)が明るさの表現に用いられてきました。
W数相当とは

この「〜W相当」という表現は、LED電球の商品説明に用いられる表現です。
「実際に〇〇Wの電力は消費しないが、明るさは〇〇Wに相当する」という意味です。
LED電球の黎明期には、この「〜W相当」という表現が製品の説明に使われていましたが、LED電球の様々な性質上の理由や、この「〇〇数相当」よりも暗く感じることが多いなどの声も多かったため、現在ではLED照明の明るさは、日本照明工業会(JLMA)により、光束の量を表すlm(ルーメン)という単位で表すことに統一されました。
lm(ルーメン)とは
光源などから出てくる目に見える範囲の波長の光の量を「光束」といい、単位時間あたりにおける光束の量の計算結果をlm(ルーメン)という単位で表現します。
なにやら分かりにくいですよね。
個人的なイメージの伝え方ではありますが、
指でOKマークを作り、太陽をみます。次に電球を見ます。指で作ったokマークの大きさは同じですが、そのokマークを通る光の強さには違いがあると感じると思います。(*実際に太陽を直視するのは目に悪いのでやめましょう)
眩しいだけと言われたらそれまでですが、光の束を簡単にイメージするとそういうことだと思います。
電球交換の時にW数を変えても大丈夫!?

基本的には照明器具の説明書にあるW数を守りましょう
W数を下げるのはOK。上げるのはNG。
例えば「省エネや電気代節約のためにトイレの照明を60Wの電球から40Wの電球に交換したい」といった話を耳にしたことがある方も多いかと思います。東日本大震災以降、節電への協力を呼びかけることも増えたため、省エネルギー化の助けになればと実践された方も多いかと思います。もちろんこれはOKです。
しかし、逆はNGです。40W規格の照明器具に60Wの電球を取り付けると、明るくなりますが劣化が早く進みます。また、W数によって発する熱量が異なるため、照明器具が熱で溶けたり、焦げたり、変色したり、最悪の場合は事故の原因となります。
「最近、目が悪くなって暗く感じるから、階段のダウンライトを40Wの電球から100Wの電球に交換したい」といった場合などには、無理な交換は控え、業者さんに相談してみるか、人感センサー付きのフットライトを増やすなどの工夫がおすすめです。
W (ワット)とは 消費電力の単位です[まとめ]
いかがでしたでしょうか?
W (ワット)とは明るさの単位ではなく「消費電力の単位」です。
ただ、W数が上がると明るくなるので、明るさの目安と考えていただいても大丈夫です。
明るさを示す単位には、他にlm(ルーメン) 、lx(ルクス,照度,照らされる面積当たりのlmの量)などがあり、W (ワット)は、明るさの目安となる値のひとつと捉えていただければと思います。
室内の明るさは、『照らす側である光源』と『照らされる側の室内環境(壁の色や光の反射率等)』の両方の要因で決まります。
光源のW数を上げれば明るくなりますが、調整を間違えると「明るい」から「眩しい」となり、不快な空間となります。
現在では、照明器具の明るさの検討は、照らす側(光源)の値であるlm(ルーメン)で行うのが一般的です。lm(ルーメン)とワット数の相関表を参考に、部屋の広さや環境に合わせて適切なワット数をお選びいただけたらと思います。
この記事を書いてる人
こんにちは、インテリア好きのELです。照明コンサルタントの知識を活かして、より良いご提案できるように日々勉強中です。